doi_iku’s blog

LINEブログから引っ越しました。

2018-01-01から1年間の記事一覧

《疑義》の終わり、《対話》というポリフォニー(多声性)の現代

歴史のことば劇場⑫ ▼《疑義》の終わりと《対話》による多声性(ポリフォニー)の現代 かつて、大嘗祭への公費支出に疑義が出ていると宮内庁長官らに伝えた、秋篠宮殿下のご発言が、注目を集めたことがありました。もしかすると、公費としない方が政教分離に拘…

対話による《ポリフォニー(多声性)》の時代

すいません。以下の記事がなぜか削除できません。次回の記事の欄でご覧ください⤵⤵⤵m(__)m 三種の神器は、前方後円墳のみならず国家誕生の象徴であり、中世では神皇正統記にあるように、正直、智恵、慈悲との道徳規範の本源でした。 神話、国家誕生、中世規範…

「新しい武士道」と忠臣蔵ε=┏(・_・)┛

日本社会を縦断する「義」のストーリー 忠臣蔵ほど、日本人の心を強くとらえた歴史的事件の物語も少ないでしょう。文藝評論家の小林秀雄は、「この事件は、歴史家によって全く軽んじられているように見える。どうにも気に食わぬ」と書きましたが(全作品23)…

休刊や廃刊が続きますが📕📖📚「読者」とは、いつ現れたのか❔

歴史のことば劇場⑪▼「読者」と「国民」をつくった非西欧的なもの 著名な雑誌も、あわただしく休刊や廃刊する出版大不況のご時世ですが、日本の出版業は、歴史的には、江戸時代のはじめに始まります。つまり、いわゆる出版(パブリッシング)とは、比較的に新し…

人口減少💹「近代化」から「現代化」へ⤴⤴⤴📈📊

▼人口変動の決め手は? 〈繁栄は、結局、人口減少をもたらす―〉 マルサス『人口論』(一七八九)の有名な定理ですが、社会が発展すれば、人口は増加する一方で、農地や食料は不足し、所得も伸びず、貧困化が進み、戦争や飢饉を招き、人口減少にいたる…。 し…

日本には長期的な戦略がある❗❔💹📊👀

E・ルトワックが断言「“米中冷戦”は中国の現政権崩壊で終わる」- 記事詳細|Infoseekニュース https://news.infoseek.co.jp/article/bunshun_9685?ptadid=#header_menu_areaアメリカの知識人というか専門家には、時々幅広い見方や長期的な視野の持ち主が出る…

湯と温泉の日本史♨🛀(下)

神でも、法でもなく、「銭湯の下の平等」▽銭湯が教える日本の道徳数年前の話ですが、外国人が温泉で大騒ぎしたり、飲食したりして、一時、「外国人は入浴禁止」となった北海道の温泉がありました。平成26年に大ヒットした邦画『テルマエ・ロマエ』の原作漫画…

湯と温泉の日本史♨🛀(上)

ローマの「テルマエ」とは異なる、日本の「神の湯」▼「温泉比較文化漫画」の時代 平成26年、邦画の『テルマエ・ロマエ』(阿部寛・上戸彩主演)が大ヒットし、原作の漫画(ヤマザキマリ著)も累計500万部を超えるベストセラーとなりました。作者のヤマザキ氏…

人口変動と社会保障💹📊📈

▼高齢社会が普通の長寿国 人間の歴史は、人口増加の歴史ともいわれますが、実際に増加率が加速するのは、西欧では十九世紀初めから、日本では幕末・明治初期の十九世紀後半になって始まります。 人口成長とは、一般的には、高い出生率と高い死亡率による「多…

文明とは「制度の持続力」💪✴🌠

歴史のことば劇場⑩▼文明とは「制度を持続」させる「歴史的な契約」慶應四(一八六八)年八月二七日、京都紫宸殿(ししんでん)で行われた明治天皇の即位礼は、従来の中国風の礼服や仏教儀礼を廃し、公家のほか武士も列席したほか、「地球儀」をも据えて、国際…

保守主義者レヴィ=ストロース☝📘

近年、現代フランスの構造主義者レヴィ=ストロースが再評価され、中沢新一氏らが盛んに発言していたようですが、レヴィ=ストロースといえば、著名な保守主義者であり、それもE.バークに通じる、正統的な保守論者であることは、よく知られているところです…

象徴とは「元首」であり「自由と歴史、立憲主義」の象徴👑✴🌠

▼憲法改正と天皇の地位 かつて、平成二五年七月に行われた参院選では、自民党、日本維新の会、みんなの党(当時)が、憲法改正を選挙公約に掲げました。そして、これら三党は、天皇を「元首」として位置づけることに基本的に賛成しました。 けれども、民主党…

言霊(コトダマ)と譲位👑✴🌠

歴史のことば劇場⑨言霊と皇位継承本居宣長と上田秋成が、天照大神や神話をめぐって論争したことは有名ですが、この論争は、日本語のあり方についても行われました。宣長は、中国由来の漢字に対して日本の仮名の優位を証するのに、五十音という「天地の純粋の…

日本史上の二元論について//⊿

歴史のことば劇場⑧「両建て」という思想近時、皇族の方が会見で、年号ではなく、西暦で発言され、保守論客がそれを雑誌でいたく憂慮したところ、新聞の一面に、保守派に「衝撃が走った」「困惑」などと揶揄(やゆ)するかのような記事が出ました(朝日7/30)。…

世間や庶民の思想(  ̄ー ̄)

新しい国史への招待49陸軍中将安達二十三(あだちはたぞう)は、昭和17年11月、第18軍司令官としてニューギニア作戦に派遣されるが、敵軍との圧倒的な物量差とともに、飢餓やマラリアに苦しみ、日本軍12万のうち生還者約1万(大半は病人)という凄まじい苦闘…

地獄と極楽に見る平等性🌈💀

▼仏にも、畜生にも、地獄があるお盆や墓参りのシーズンですが、いまどきの子供に「悪いことをしたら地獄に堕ちるよ」とか「ウソをつくと閻魔に舌を抜かれるよ」と小言の一つも言ったところで、何かとくに効果があるどころか、「何言ってんの、地獄なんかない…

20年来の愛読書📖📗📚📙

歴史のことば劇場⑦▼笹川良一 母への愛と「国粋大衆」主義「戸締り用心火の用心」「一日一善‼」のテレビCMで有名だった老人が、じつは仰ぎ見るべき巨人であると言論界に知られたのは、佐藤誠三郎・東大名誉教授の著書『笹川良一研究』(平成10)による影響…

近ごろ震災や水害☔⚡がつづいてますが…

震災・災害対応の比較思想史▼西欧の「文学的政治学」、日本の「訴願復興」 一七五五年、史上稀に見る大地震がポルトガルで起きました。海洋都市として繁栄を誇った首都リスボンは、地震、津波、火災で、ほぼ壊滅状態に陥り、三万とも六万ともいわれる死者が…

「形式的」でない「実質的」な憲法のはなし

歴史のことば劇場⑥▼「形式的」でない「実質的」な憲法の話憲法という語は、かつては国家の最高法規という現在の意味では使われませんでした。たしかに明治初年、constitutionを「憲法」と訳しますが、同13年、東大法学部は、憲法でなく「国憲」という科目を…

女子高生(JK)文化✴とスマホの開発💡📶📞📲📱📳

歴史のことば劇場⑤▼現代の「革命」「創造的破壊」とは二〇〇〇年代の初頭、シリコンバレーの『WIREⅮ』誌では「日本の女子高生ウォッチ」なるコラムが人気を博し、欧米の技術系ジャーナリストやアナリストは、日本詣でに勤しみました。彼らにとって高機能で複…

5つの執筆❕✏📘📕📚

『正論』スペシャルvol.3下記、執筆しました❗①日本の古墳は、どれだけすごいのか②渡来人❔帰化人❔どう違うの③白村江の戦いと大伴部博麻④世界の潮流をつくった日露戦争⑤満州事変から教科書が酷くなる❗いずれも短文ですが、①は、いわゆる「前方後円墳体制」と…

「台所」の日本史🍚🍙🍤🍰

歴史のことば劇場④台所の日本史 子供のころ、時代劇で将軍の妻のことを「御台所(みだいどころ)」と呼ぶのを聞いて、「あんな身分の高い女性が、台所に立つはずないのに…」と不思議に思った覚えがあります。台所の語源は、宮中の「台盤所(だいばんどころ)」に…

ここ1ヶ月ほど喜んでたが…ああ気づいてしまった…(-_-;)😅😂

最近、犬耳書店という電子書籍のネット販売の宣伝を、あちこちで目にします。その中に『日本史の中の世界一』という書籍があり、無料お試しサンプルとして、「47 世界一犯罪率の低い文明国」「48 日本のマンガアニメが世界を…」「9 世界最古の印刷物ー百万搭…

一夫一婦制👫と大正の御代👪🙌

歴史のことば劇場③ ▼一夫一婦制と大正の御代 不倫騒動が、ワイドショーや週刊誌で連日大賑わいですが、動物学の知見によれば、一夫一婦制とは、人間社会の大きな特徴であるといわれます。というのも、サルなど霊長類は、少数の雄に生殖の機会が限定される(雌…

源氏物語というモダニズム文学🌠👩👘📗

「紫式部の物語を凌ぐ長編小説は存在しない」―― 一九二・三〇年代に、源氏物語の全文を英訳したアーサー・ウエイリーの言葉です(丸谷才一ら『ロンドンで本を読む』)。ウェイリーは、ヴァージニア・ウルフ、ケインズ、ラッセルらが集まる、二十世紀イギリス…

宮本武蔵の「新しさ」と小林秀雄✏✒❇

「小説が読まれれば読まれるほど、作家の創意と、正伝の史実とが、将来混交される惧(おそ)れがある」(吉川英治『随筆宮本武蔵』昭和十四年)ベストセラー『宮本武蔵』は、作者自身が危惧するほど、史実とかけ離れた武蔵像を広めました。このため、吉川は『…

ノモス主権と象徴天皇制

「ノモス=法の支配」による譲位▼国政よりも崇高な「国民統合」 君主とは、本来、法と慣習に従うべき存在と言われます。しかし、近時、そうしたノモス=法の支配の論理に、明らかに反する皇位継承に関する議論が、頻繁に目につきます。昨年(平成29年)、内閣法…

ビール好きが高じて🍻🍺🍶……

新しい国史への招待38 ビールと日本人 ▼醸造は日本の長技 ビールは、五千年の歴史を持つといわれますが、日本に入って来た記録は、意外にも遅く、江戸時代の十七世紀まで時期が下るようです。初めて日本人が飲んだ記録とされる建部清庵・杉田玄白『和蘭(オラ…

『孤高の国母 貞明皇后 知られざる「昭和天皇の母」』

注目新著❕📘📕📖📚📙川瀬弘至(ひろゆき)著『孤高の国母 貞明皇后 知られざる「昭和天皇の母」』(産経新聞出版)未刊史料や最新の研究動向をふまえた画期的な一書\(^^)/アマゾンの表示によれば現在「ベストセラー1位 カテゴリ天皇制」❗https://www.amazon.co.jp/gp/aw/…

指数関数的な高度成長とは⤴⤴📈💹

月刊情報誌 『明日への選択』 | 日本政策研究センター www.seisaku-center.net 歴史のことば劇場➋下からの繁栄、貧困の解消土井郁磨(亜細亜大学非常勤講師)いまや日本の人口減少が嘆かれない日はなく、出生率の低迷が連日のように話題になります。しかし、…